「サブリース」ってなに？　～「居抜き」物件で成功する①

執筆者：トキ

「居抜き」で物件を探す際、よく「サブリース」という言葉を目にすると思います。「サブリース」とは一体何でしょうか？居抜き物件をお探しの方、よく目にする「サブリース」。「居抜き」で事業を成功させる為に、その内容をひも解いてみましょう。

「サブリース」とは？

「サブリース」とは、すなわち「転貸借」の契約の事ですです。

普段、不動産の契約に慣れていない方など「サブリース」や「転貸借」と言われてもピンとこない方も多いかと思います。通常の契約であれば建物の所有者さんと直接の賃貸借契約を締結いたしますが、「サブリース」とは出店者さんと物件所有者さんとの間にサブリース業者が入る形になります。

物件所有者の方はサブリース業者とサブリース契約を締結し、店舗の出店者さんはサブリース業者と賃貸借契約を締結します。

物件所有者さんのメリット

１、賃料保証

物件所有者の方がサブリース業者に物件を貸すメリットといえば、まずは賃料保証が大きいと思います。建物の中で特に収益の期待できる店舗部分、重要な月々の賃料収入が、空室で収益がでないとなれば大変な事です。※契約内容複数あります。

２、トラブル対応

住居と比べ、なにかと複雑なトラブルなどおこりがちな店舗案件、その都度所有者さんがクレーム対応していくのも大変な作業です。店舗専門のサブリース業者がはいっていれば、その経験を活かし円滑な対応を期待できますので物件所有者さんにかかる負担も軽減されます。

「居抜き」で退店する方のメリット

現在、店舗経営をしている方、解約時にスケルトン返しでの契約をされている方がほとんどかと思います。まだまだ利用できる内装造作物や店舗設備、厨房機器などをスケルトンにするのにも費用が掛かりますし「居抜き」で譲渡・退去できればそれだけで十分メリットがあります。有償譲渡であれば尚良いのですが、無償譲渡でもスケルトンの工事費用を支払うよりは有益となります。

「居抜き」サブリース業者の特徴

「サブリース」を中心に業務を営んでいる不動産業者は「居抜き」物件を中心に、店舗に関して専門的な知識を有しています。物件の立地の価値や、その物件にどのような業種が出店可能か、「居抜き」造作物の価値、譲渡費用の判断などトータル面での能力があるといえます。

1. 退店希望の方からいち早く退店情報を仕入れ、造作譲渡の費用調整や物件所有者さんとの契約交渉など行います。
2. 出店希望者の新規募集や、各クライアントへの提案など、店舗専門業者の優位性を生かし積極的に借主の募集をします。
3. 店舗出店の専門知識、経験を生かしトラブルの発生時など円滑に対応をします。

「サブリース」で借りる方の心得

サブリース業者は多くの「居抜き」物件の情報を有しています。新規独立・起業を目指す方など「居抜き」で店舗物件をお探しの方など多いのではないでしょうか。

「居抜き」の物件を「サブリース」契約で出店すること自体、初期投資の面など含め、大きなメリットがある一方、それにかかるリスクも考えなければなりません。

「サブリース」の契約自体、物件所有者さんとの直接契約で無い為、サブリース業者が物件所有者さんに対して債務不履行・契約解除の時など、物件所有者の方から店舗の明渡しを求められる可能性も考慮しなければなりません。契約解除の際の保証金返還請求もサブリース業者への請求となります。